2018年11月23日金曜日

山口県の離島・周防大島町と本土を結ぶ大島大橋(1020メートル)に貨物船が衝突した事故から22日で1カ月がたった。送水管破断による断水は町内のほぼ全域で続き、給水所から水を運んだことで骨折と診断される高齢者が相次いでいる。断水が解消するのは12月上旬の見込みだが、高齢化が進む島での耐久生活は限界にきている。

 断水後、町内に住む80代の男性は、給水所で2・7リットルのペットボトルに水を入れてもらい、自転車の前カゴに積んで自宅まで運び続けている。「1回に運べるのはこれだけじゃけ」と疲れた表情で話す。必要量を確保するため、自転車を押して1日4往復する。

 人口約1万6400人の町は高齢化率約53%。全国平均27.7%を大きく上回る。

 町内には十数カ所の給水所があり、ボランティアらが自家用車などへの積み込みを手伝うが、高齢世帯では自宅に戻ってからは高齢者が運ぶしかない。段差の上り下りなどで水を抱え骨折するケースが多発している。

 町病院事業局によると、三つの町立病院だけで断水後、水運びが原因で11人が骨折と診断され、3人が入院した。ほとんどが70、80代の高齢者で、11人のうち8人は胸椎(きょうつい)や腰椎(ようつい)の圧迫骨折だった。町病院事業局の村岡宏章総務部長(59)は「圧迫骨折は重いものを抱えただけで起こる。コルセットなどで固定し安静にする必要があるが、骨折がきっかけで寝たきりになってしまうのではと心配だ」と表情を曇らす。

 橋の上に仮設の送水管を設置する工事が完了するのは今月末の予定で、家庭に水が届くようになるのは12月8日になる見込みだ。村岡部長は「高齢者は疲労も蓄積し、ぎりぎりの状態。膝や腰、肩の痛みを訴える患者は数え切れない。長引けば骨折がもっと増える」と懸念する。

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